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スペインワインについて
現代スペインワインの潮流 ―果実味と品種の個性を求めて―
近年の技術革新により、スペインのワイン造りは大きく変化し、より消費者の嗜好を反映したスタイルへと進化しました。その結果、果実味が豊かで力強いワインが数多く生み出されています。
葡萄品種本来の個性(ティピシティ)が重視されるようになり、かつて見られた過度な樽香のワインは減少。代わりに、スペイン固有の葡萄品種から造られる、世界品質の多様なヴァラエタル・ワイン(単一品種ワイン)が人気を博しています。
特に注目すべきは、赤ワイン用のテンプラニーリョ種やガルナッチャ種で、これらはスペインを代表する多くの銘柄の主役となっています。白ワインではアルバリーニョ種やヴェルデホ種が評論家と消費者の双方から高い支持を獲得。また、爽やかな果実味が魅力のガルナッチャ種で造るロサード(ロゼワイン)も、その人気を確固たるものにしています。
世界が注目するワイン大国 ―そのポテンシャルと未来―
現在、スペイン全土には62を超えるD.O.(原産地呼称)が点在しており、その多様性は他の追随を許しません。ワイン業界が常に探し求める新しい発見や魅力という点において、スペインほど高い評価を得ている国は他にないでしょう。葡萄栽培と醸造技術の改良への徹底した取り組みが原動力となり、多くの専門家が「今後、世界のワイン業界に最も大きな影響を与える国」としてスペインを挙げています。この国の長く輝かしいワイン造りの伝統を考えれば、その真価が発揮されるのはこれからだ、という声も少なくありません。
ガルナッチャの聖地 ―D.O.カンポ・デ・ボルハのテロワール―
D.O.カンポ・デ・ボルハは、1980年に原産地呼称として認定されて以来、その高品質なワインで国内外の高い評価を瞬く間に獲得しました。16の村から成るこの小さなD.O.は、サラゴサ州の北東部、イベリア山系からエブロ谷へと移り変わる中間に位置します。このエブロ川は、世界的に有名なワイン産地リオハを貫流する川でもあります。気候は長く暑い夏と厳しい冬を伴う大陸性気候で、春先の雹(ひょう)や冷たく乾燥した風、少ない降水量もこの土地の特徴です。また、モンカヨ山塊がもたらすミクロクリマ(微気候)も、この地のワインの個性に大きな影響を与えています。
厳しい自然が育む最高のガルナッチャ
カンポ・デ・ボルハの土壌は、石灰岩を豊富に含むもろくて岩がちな土質で、水はけと通気性に非常に優れています。有機物は極めて少ない痩せた土地ですが、この厳しい環境こそが、ある一つの葡萄品種を最高の状態へと育て上げます。それが、黒葡萄品種の「ガルナッチャ」です。この地で育つガルナッチャは卓越した品質を示し、際立った個性を持つ赤ワインやロゼワインを生み出します。現在、D.O.が管理する6,270ヘクタールの畑では、ガルナッチャの他に以下の品種が栽培されています。
黒葡萄:テンプラニーリョ、マスエロ、カベルネ・ソーヴィニヨン
白葡萄:マカベオ、モスカテル
スペインワインの日
9月8日はスペインワイン協会が定めたスペインワインの日で、スペインワインの素晴らしさを広めることを目的に制定されました。1932年9月8日にスペインで現在のワイン原産地呼称統制法の基礎となる「ワイン法(Estatuto del Vino)」が政令として承認されたことに由来しています。