極上の白ワインを造るというオルネッライアの設立当初からの熱い想いを形にしたのがこのワインです。北向きで冷涼な3つの小さい区画でできたソーヴィニヨン・ブランを主体に、ヴィオニエをブレンドし、オルネッライア特有の豊かな個性を十二分に表現しました。
テイスティングノート オルネッライア・ビアンコ 2019 の色調は麦わらのような黄色で、緑色の輝きが見えます。複雑な香りを感じ、セージ、タイム、ハーブのような植物由来でバルサミコの香りが特徴的です。その後で、白い果肉のフルーツ系の香りが追いかけ、バニラの繊細なニュアンスを最後に感じます。口に含むと、ボディーが非常に大きく、滑らかで、素晴らしい凝縮感があり、口の中に大きく広がります。余韻は長く風味が豊かで、土壌を思わせるミネラル感を強く感じます。by醸造責任者 オルガ・フザーリ
葡萄品種 81% ソーヴィニヨン・ブラン、19% ヴィオニエ
天候と作柄 例年に比べ、2019年は天候が劇的に変化した年で、雨が降って寒い期間と、旱魃や猛暑が長く続いた期間が交互に現れました。例年並みの気候となった冬が明け、4月の第1週につぼみが出ます。4月と 5月は寒くて雨が続いたため、ブドウの成長が例年よりゆっくりと進み、開花は10日以上も遅くなりました。6月は一転、異常な猛暑と乾燥の月となり、月末には最高気温が37℃にも達します。夏の間、日差しが強く、猛暑日が続きました。平均気温は例年を 2℃も上回り、45日間、雨が降りませんでした。7月の最終週、2日に渡って雨が降り、長い日照りが終わります。この雨で、天候は例年に戻り、ブドウの成長に理想の条件が揃いました。ソーヴィニヨン・ブランの収穫は8月19日から始まり、9月の上旬まで続きました。ヴィオニエは、8月の下旬に収穫しました。
醸造と熟成 早朝、健全で上質のブドウだけを選んで手摘みで収穫し、実が潰れないよう、容量が15kgの小型コンテナーに入れ、醸造所へ運ぶと直ちに冷却します。これにより、ブドウの香り成分をそのまま保てるのです。熟練した職人の厳しい目で上質のブドウだけを選別した後、搾汁するのですが、果汁が酸化しないよう最大限の注意を払いながら、除梗せず全房のまま時間を十分にかけて搾ります。12時間かけて重力により果汁を澄ませた後、ロットごとに樽(新樽30%、旧樽70%)に入れます。ステンレス・タンクやコンクリート・タンクは使いません。発酵は22℃以下で進め、マロラクティック発酵はさせません。ワインは、10ヶ月間、澱と接触させたまま熟成させ、その期間、定期的にバトナ―ジュで澱を攪拌します。その後、ステンレス・タンクでさらに2ヶ月熟成させます。いろいろなタンクのワインをブレンドして最終的なワインに仕上げ、軽く清澄した後、ボトルに詰めます。瓶詰め後、さらに6ヵ月熟成させ、市場にリリースします。
by 最高醸造責任者 アクセル・ハインツ