アルゼンチンにようこそ。もしわが国を訪れたことがある人ならば、きっと何か印象深いことに出会われたことだろう。ブエノスアイレスに漂うヨーロッパの空気。アンデスの威容。アルゼンチン北部には伝統と豊かな文化があり、わが国の人々は友好的で心温かい。それ以外にも沢山の魅力があり、世界中から訪れる観光客の数は増え続けている。 数あるわが国の魅力の中でも、ワインは特別の注目に値する。高品質のワインを産するアルゼンチンの長い伝統は、世界では長年知られていなかった。ワイン生産の中心となっているのはメンドーサ地域で、ほかにもサン・ファン、リオ・ネグロ、北部の諸地域がある。外国からの多額の投資、世界的な醸造コンサルタントの招聘、新技術の導入によって、わが国のワイン産業は急速に発展しつつある。 過去数年の間になされた大きな投資が、アルゼンチンワインの産出量を大幅に増やしており、自国の消費者が新しいアルゼンチンワインに親しむようになるにつれ、国内需要も確実に高まっている。 若い世代のアルゼンチン国民は、ワインを高く評価する文化の中で教育を受けてきており、現在ワイン産業に大きな熱狂をもたらしている。海外の関心も、国際的名声を有する専門家の到来や有名ワイナリーの投資が相次ぐ中で高まってきており、これが国内における新世代の活躍とあいまって、この先大いなる発展が見込まれているのだ。 牛肉とマルベックはともに、アルゼンチンの象徴となった。マルベックはボルドー原産の品種で、もともとはタンニンと酸が強いという特質を持つ。だが、アルゼンチンという異国の地では、酸が控えめ、リッチで熟した果実味を持つワインとなり、そうした特徴は高めのアルコール度数によって一層際立ってくる。ほかの葡萄品種で国際的に人気があるものには、カベルネ・ソーヴィニョン、シラー、メルロがある。ソーヴィニョン・ブランやシャルドネといった白品種も世界的な人気を受けて台頭してきているが、トロンテスという品種からも大変に香り高くアロマティックな白が造られている。 お祝い事やハレの日にはいつでも、アルゼンチンワインが絶好のお供になることだろう。乾杯！
